Twitter だいの Dai_lvl | だいの(Dai_lvl) / 2019年5月15日のツイート

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その指先を捕まえて緩くゆらゆらと振って遊ぶ。「お前、大丈夫か?」ぼんやりとする俺を見つめるうしやまは心配げな表情だ。誰かの世話になるのを喜ぶ性分じゃないが、こいつのこの顔はわりと好きだった。この困ったような間抜け面が、自分をないがしろにしたくなる衝動を抑え込んでくる。

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「…この時期はいつもこうなるんだ」「そうなのか?まあ忙しいもんな」ふと、うしやまが見上げたカレンダー。五月冒頭の赤字の日付達。そこに縦に並んだ5日と12日に目が行く。子供の日と母の日。仲良く傍にあるその言葉に毎年知らぬふりをしつつも胸の真ん中に小さな焦げ跡が残るみたいな気分だった。

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焦げ跡から目を逸らすみたいに仕事に没頭するのが常だった。気づけばそのモヤつく期間もとうに過ぎ去る、そういう誤魔化し方が当たり前になっていた。そうして少し沈んでからまた何事もない日常に戻るのだ。そうだったのに、今年は目の前のハンペンおじさんが大丈夫か?などと聞いてくる。

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大丈夫じゃねえけど、大丈夫だよ。あんたのおかげかな。「うしやま」「ん?」「来年の連休は二人でどっか行くか」「お、いいな」俺の提案にうしやまは嬉しそうに笑って一年後の話を計画し始める。気が早えよ。来年の今頃にはきっともっとマシな気分でいられる。その次も、その次も…。たぶん、きっと。

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「あれか、五月病ってやつか」「そんな病気ねえよ」「病気じゃなくても油断ならねえぞ。いろいろと新しい事にも慣れてくるこの時期は気が滅入りやすいからな」「あんたも?」「俺はそうでも」「だろうな」あっさりと帰って来た納得の答えに疲れも忘れて笑いが漏れた。俺を撫でていたうしやまの手、