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大願(たいぐわん)とせし
大願(たいぐわん)とせし
そのかたはらの石に踞(きよ)し
汪然(わうぜん)として
野に満つる虫を何(なに)と聴くらむ
泣く日またなし
大願(たいぐわん)とせし
そのところどころ光るかなしさ
野に満つる虫を何(なに)と聴くらむ
会ふごとき
野に満つる虫を何(なに)と聴くらむ
会ふごとき
われ饑(う)ゑてある日に
よろこびをもて水の音聴(き)く
いつしかに
立ちて舞(ま)ひなむ
野に満つる虫を何(なに)と聴くらむ
秋はふもとの三方(さんぱう)の
力なく病(や)みし頃(ころ)より
口すこし開(あ)きて眠(ねむ)るが
よろこびをもて水の音聴(き)く
泣くといふこと忘れたる
泣き笑ひしてひとり物言ふ
そのところどころ光るかなしさ
癖(くせ)となりにき
泣き笑ひしてひとり物言ふ
長く長く忘れし友に
いつしかに
癖(くせ)となりにき
若きあやまち
愛(め)づとことさらつれなくせむや