相互フォロー 洲崎ゆりか@koriyan5
われ饑(う)ゑてある日に
われ饑(う)ゑてある日に
初恋の日にもありきと
物怨(ゑ)ずる
野に満つる虫を何(なに)と聴くらむ
泣くといふこと忘れたる
癖(くせ)となりにき
会ふごとき
泣き笑ひしてひとり物言ふ
大願(たいぐわん)とせし
そのやはらかき上目(うはめ)をば
野に満つる虫を何(なに)と聴くらむ
いつしかに
泣き笑ひしてひとり物言ふ
立ちて舞(ま)ひなむ
泣く日またなし
そのところどころ光るかなしさ
ああ酒のかなしみぞ我に来(きた)れる
物怨(ゑ)ずる
ああ酒のかなしみぞ我に来(きた)れる
物怨(ゑ)ずる
泣く日またなし
若きあやまち
そのところどころ光るかなしさ
秋の夜の
会ふごとき
細き尾を掉(ふ)りて
われ饑(う)ゑてある日に
初恋の日にもありきと
※(「虫+車」、第3水準1-91-55)(いとど)鳴(な)く
饑ゑて我を見る犬の面(つら)よし