Twitter 恩田陸bot ondariku_bot | 恩田陸bot (@ondariku_bot) のツイート

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私が新聞やテレビのニュースの中だけで知っている、不幸な母親、皆に同情されるような母親になるはずがない。うちの娘が、ほんの少数の不運な少女の一人になるはずはない。私の家にそんなことが起こるはずはない。何も悪いことはしていないし、規則正しく真面目に毎日を暮らしてきたのだから。

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みのりだって、出来ることなら誰かに決めてほしい。自分が何をすればよいのか、何が一番あたしにとっていいことなのか。ああ、坂井さんね、あなたはこれがいいですよ、向いてますよ、一番。誰かにそういってもらいたい。 ―球形の季節

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本当はやりたいことがいろいろあるのに、どうしてこんなに何もしていないのに、何かをする前からなんでもあきらめてしまうんだろう。 ―ブラザー・サン シスター・ムーン

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当時喫茶店という空間には、明らかに日常と非日常とのエアポケットのようなものがあった。かすかに暗く、自虐めいた後ろめたさのようなものが。 ―図書室の海

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「僕には分かる。君のような人間が、吾が国をこれから世界の一等国に引き上げるだろう。けれども、同時に、君の一途さ、無垢さが、吾が国を地獄まで連れていくに違いない。僕にはそう思えてならない」 ―蒲公英草紙 椎名馨

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「一見似たような生物に見せかけておいて、実は構造的に別の生き物だっていうのも戦略の一つなのかな。自分に似た生き物なんだから理解できるはずだっていう錯覚が生じるものね。理解しようとみんなが努力を繰り返す。だけど本当は違う生き物だから、ストレスと葛藤が生じる」 ―黒と茶の幻想 辻蒔生

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いちばん太陽の存在の長い日。次の日から少しずつ日は短くなっていく。頂点に立った時に感じる滅びの予感。きっと今のこの瞬間は、あたしたちがここで過ごす日々で最も美しい時間なのに違いない。そして、これからあたしたちを待ち受けているのは―― ―麦の海に沈む果実

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ねえ君、例えば君は私がすっかり私の記憶を失くしていて、君のことを忘れてしまっていたら、君は君の知っている私とその私を同じ人間だと思うかね? ―象と耳鳴り 酒寄順一郎

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君よりもあの人の方がずっと好きだ。 罪ではない。どの台詞も罪ではない。なのに、どうしてこんなにつらいのだろう。どうしてこんなに痛いのだろう。どうしてこんなに心を引き裂く言葉が罪ではないのだろう。―黒と茶の幻想

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目に飛びこんできたのは、文字通り、闇にグラニュー糖をまぶしたような星空である。 ―夜のピクニック

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森は過保護な母親のようだ。中を行く者の耳元に妖艶な言葉を囁き、肌にまとわりつき、髪に絡み付き、全身を抱え込もうと両手を広げて待ち受ける。彼女の囁きは、全ての毛穴と粘膜を通して内部に入ってくる。どこにいても逃れることはできない。―黒と茶の幻想

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『三月』には異様な危うさがある。咲き始めた大輪の花が、素晴らしい香りを漂わせ始めたところで、既に根元から腐り始めているような。この大きな疵が、読んでいると今にもざっくり裂けて致命傷になりそうで、はらはらするのだ。―三月は深き紅の淵を

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「鏡って、見えない者をみるものなのよね。古くから呪いや儀式に使われてきたじゃない?白雪姫の継母だって、『鏡よ、鏡』と言うものね。見えないはずのもの、そこにいない白雪姫まで見える」 ─ネクロポリス ハナ

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「噂がどうして流行るか考えたことある?それはね、みんなが望んでるからだよ、それを。そうしたい、そうなってほしいとみんなが願ってるからなんだよね」 ―球形の季節 正岡真源

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人が文字を書いているところというのは、なぜか魅力を感じるものだ。人が手元に集中して文章を書いていると一瞬無防備になり、ちらりと思いがけないものを見せるような気がする。―球形の季節

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短距離走の景色は、いわばコマ落としだ。さんざん引き絞られたすさまじい緊張感がピストルの音とともに破裂した瞬間から、一秒一秒が永遠のように引き延ばされる。ほんの十数秒の中に極彩色の時間と万華鏡のような風景がぎっしり詰め込まれている。 ─ネバーランド

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この三年間の時間と空間は、奇妙に宙ぶらりんだ。その宙ぶらりんの不安に、何かが忍び込んでくる。 ―六番目の小夜子

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言葉が違うと言うことは、その人間が異分子であるということを如実に示してしまう。異分子であるということは、さまざまな危害を加えられる可能性が高くなる。自分の身を守り、共同体に馴染むには、その共同体の言葉を覚えるのが有効であるのは自明の理である。 ―月の裏側

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「脳味噌に求められてるのって、検索機能だけだもんね。どこの引き出しを開けるか分かってればいいってことになってるでしょう。脳って、必要ないと判断するとどんどん忘れるから、計算能力や辞書機能を電卓やワープロにアウトソーシングするようになったら、片っ端から忘れるらしいよ」藤島妙子

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両手が空いている時間なんて、人生にはほとんどない。いつも何か両手いっぱいに荷物を持って遠くへ行くのだ。 ―不安な童話

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人は、鏡を見ている時と見ていない時の顔が露骨に違う。いかにみんなが鏡に向かって『自分だと思っている顔』を作っているのかが分かる。―黒と茶の幻想

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カーテンのように揺れる雲。ところどころ見え隠れする光。時間の感覚を消失してしまいそうな風景。思えば、子供の頃の記憶というのはいつも黄昏どきだ。世界の哀しさ、無情さを予感させる落日の記憶。あの時感じた空気で、ここはいつも満たされている。 ―ネクロポリス

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「初めて会う人なのに、なぜか懐かしい。ずっと昔からその人を知っていたような気がする。顔を合わせた瞬間に、不思議と胸がいっぱいになる。そんな体験をしたことは?」 ―ライオンハート

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朝と夕方。オンとオフの間を行き来する時刻。言うなれば、それは心に何かが忍び込む時間でもある。 ─きのうの世界

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静寂が深くなると、かえって部屋中何かの大きな音が満ちているような心地になってくるのだ。静寂がうるさくなる。 ─ネクロポリス

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「不思議だね。顔は別に似てないのに、なんだか成分が似てるって分かる。それが血ってことなのかな」 ―夜のピクニック 戸田忍

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幸福というのは、なんとグロテスクなものだろう。 ―黄昏の百合の骨

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「誰でも一度はあんな人になってみたいと思うんじゃない?みんなの人気者なんてつまらない。いい子なんてつまらない。それよりは、どこか冷たい感じのする、近寄りがたい人になってみたい。みんなが一目置くような、存在感のある人になってみたい」 ―球形の季節 丹野静

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「いつも俺たちには父親がいなかった。だから、かつては朝鮮半島や大陸に父親を求めた。しかし、その父親には満足できず、今度は西洋に父親を求めたのだ。帝国ドイツ、フランス、イギリス。それなりに立派な父親だったが、やはり俺たちには本物の父親がいないのだ」 ―ねじの回転 石原莞爾

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人間はあとからさまざまな意味付けをする。彰彦の言うとおり、自分の希望通りに記憶を改竄するのだ。―黒と茶の幻想